去る11月26日、都内にて映画「疾風ロンド」の初日舞台挨拶イベントが行われた。
「疾風ロンド」は野沢温泉スキー場を舞台に、阿部 寛演じる医科学研究所員が雪山に隠された生物兵器を運動神経皆無の体を駆使し、七転八倒しながら捜索を繰り広げる、雪上ノンストップ笑撃サスペンス。初日舞台挨拶イベントには、主演の阿部をはじめ、主要キャストの大倉忠義、大島優子、ムロツヨシ、濱田龍臣、志尊 淳および吉田照幸監督が登壇。
客席を通って舞台に上がるキャストに次から次へと熱い歓声が上がり、会場は一気にヒートアップ。吉田監督は「映画は作って半分、観ていただいて初めて完成であると伊丹十三さんも言われていました。本日を迎えることができてうれしいです」と挨拶。ムロツヨシは、大島のシースルー衣装に「透けてるから見てしまう」とコメントするなど、キャストも観客も笑顔が絶えない舞台挨拶となった。
「映画『疾風ロンド』の初日舞台挨拶イベント」
11月26日(土)東京・丸の内TOEI(1)
登壇者:阿部寛、大倉忠義、大島優子、ムロツヨシ、濱田龍臣、志尊淳、吉田照幸監督
Q. 初日を迎えた今だからこそ言える撮影エピソードをお聞かせください。
阿部:最初は知らなかったんですが、監督はアドリブが好きな方だなと思いましたね(笑)。劇中、僕が雪穴に落ちるシーンでは、しばらくカットがかからず、大倉くんとは初日だったんですが、1分ぐらいこの後どっちがどうする? という無言の会話もあって大変でした。でも、楽しい現場でしたね。
Q. ムロさんとのシーンでも “うっかりした何か” があったみたいですね?
ムロ:阿部さんがを忘れたシーンですね(笑)。台本にはなかったんで、あ、阿部さん、忘れたなーと思って(笑)。
阿部:そうですね。そこをムロさんがうまく拾ってくれて。あっ、あれ、“計算”ですか?
ムロ:いやいや、計算なんてできませんよ。でも、楽しかったですね。監督も隣で笑ってくれたのでやりがいがありました。
大倉:ムロさんが追っかけてきて、(ムロさんが)僕らの後ろで転んでいるシーンがあったかと思うんですが、あれ台本にはないんですよ。
大島:そうでしたね。でも、たぶんあれも計算ですよ!
大島:大倉さんとのシーンの撮影のときに、エキストラの方が転んでいらっしゃたんですけど、パトロール隊員(の格好をしている)なのに大倉さんが助けずにスルーするということがありました……(笑)。
大倉:あったね。でも、あれは撮影を進めなくちゃいけないから、助けてしまったらその時間どうなるんだろう? とか思ってたんで……。たぶん大丈夫だろうと思ったし。パトロール隊員だから、大丈夫と言っちゃいけないと思いますけどね(笑)。
大島:あと、エキストラの方が地元の方なのでスキーがすごく上手な方が多くて、それに対して大倉さんが「お願いがあるんですけど、下手に滑ってくれませんか!」と撮影前に大声で叫んでました(笑)。
大倉:いや、皆さん本当にうまいんですもん。なので、映画ってみんなで作るもんですよね! とか言いながら、お願いしてましたね。
Q. 濱田さんはいかがでしょうか?
濱田:最後のバスで帰るシーンで、振り向くシーンは台本にないものでしたね。最初テスト(撮影)をするときに自分でちょっと違うなと思っていたので監督と相談したら、監督もそう思ってくれていて、そこは振り返ってみよう! となりました。
阿部:あそこのシーン、寂しそうだったよね。
濱田:そうですね。その日が野沢での最後の(撮影)日だったので、本当に寂しかったです。
阿部:そうだね。でも、そのシーンの前に口開けて爆睡してて、みんなに写真、撮られてたけどね(笑)。
濱田:はい、あまり……(コメントができないです)恥ずかしい……です。
Q. 志尊さんはいかがでしょう?
志尊:僕が出演しているシーンは真面目なシーンが多かったので、阿部さんとムロさんのアドリブのシーンを横でみながらいいな~ってずっと思ってました。でも、ムロさんがご飯を誘ってくれて、一緒にお食事をしましたね。
ムロ:そうだったね。でも、志尊くんは、すごく緊張していたのをすごく覚えてます。打ち解けるまで1時間半は必要だったかな~。
志尊:いやいや、そんなにかかりませんでしたよ(笑)。緊張は最初あったんですが、初めてお会いしたときにいきなり「志尊くんさ、今日僕と飲みにいってくれる?」みたいなこと言ってくださって。
ムロ:いい先輩だよね~(笑)。すごい気遣いだと思う。さりげなかったよね。
志尊:一瞬、天使に見えました。ムロさんが。
ムロ:(小さな声で)実は天使なの……。
Q. 「疾風ロンド」を観るとしたら、誰と一緒に観ますか?
阿部:僕は、監督と一緒に「ここはなぜこうですか?」と監督の解説を聞きながら観たいですね。
Q. 監督いかがでしょう? ご指名受けました。
吉田監督:このままだと、ずっとアドリブを強いて撮っていたみたいになってて、監督が何もやってない雰囲気なので(笑)、それ、ぜひ! やらせていただきたいですね。あと、僕はムロさんと一緒に観て、ムロさん(のシーン)のダメ出しをしたいですね(笑)。ムロ:僕、いちばん(一緒に)観たくないのは監督ですよ!
大倉:どなた誘いましょう?(まわりのキャストをみて)志尊くんですかね。なんか、ざわめきそうじゃないですか? 女子が。
ムロ:おまえらふたりが並んだらざわつくよ!
大倉・志尊:笑
大島:どなただろう。皆さん一緒に観に行っても楽しいと思いますが、そのなかでも阿部さんですかね。こんな大きなスクリーンで映画を観て、阿部さんがどういうリアクションされるのかが気になります。
阿部:結構、(映画が観ながら)リアクションしますよ。
大島:へえ~。こっち(スクリーンの阿部)観ても面白いし、こっち(阿部本人)みても面白いってことですよね!
阿部:はい(笑)。
Q. 本作のタイトルにある “ロンド” とは、同じ旋律を何度も繰り返すという意味の音楽用語ですが、つい、何度も繰り返してしまうクセはありますか?
ムロ:クセ? やめられない!? 「ロケ地まで北陸新幹線で……」いや、違うな。すみません、大倉くん、どうぞ。
大倉:ちょっと! 僕もいま考えているところで(笑)。うーん、えー、僕、お風呂するときに同じことをよく同時にやるんですけど、シャンプーしたまま、さらに歯を磨いたりして、トリートメントするんですけど、あれ? トリートメントしたっけ? となって2回くらいすることはよくあります。えー、いや、違うな。
大島:へ~なんでそんな流れで! え~と、首の骨をすごい勢いで鳴らす?(首の骨を実際鳴らしてみせるが……)違うみたいです。
ムロ:僕は、子供の頃からですが、枕の端の布を指で触っちゃうクセがあります。
阿部:な、なんですか?それは?(笑)
ムロ:俺もわかんないです、こんな感じ?(指で布を触っちゃうような地味の動きを披露)こんな感じでやっちゃう。
キャスト全員:ふう~ん
ムロ:ごめんなさい! 本当にただのクセなの!
阿部:でも僕も緊張すると鼻をよく触ったり、ヒゲを触ったり触っているクセがありますね。(会場がシーン)やっぱり、違いますね(笑)。
Q. 最後にひとことお願いします。
阿部:今日から公開になります「疾風ロンド」は、東野圭吾さんの超ベストセラーを映画化し、雪山の魅力とかアクションとコメディ、いろんなものが楽しめる作品に吉田監督が仕上げてくれました。 ぜひ、映画館で楽しんでいただきうたいです。よろしくお願いいたします。
阿部 寛の最後の挨拶が終わると、“祝!大ヒット 疾風ロンド” と書かれたパネルがステージに運び込まれ、「サスペンスとコメディが化学反応を起こす作品にちなみ、今からこのふたつの液体を使って化学反応を起したいと思います!」というMCの掛け声で、阿部、大倉、大島が謎の液体をパネルの中に注ぐと、パネルの文字がキラキラと光る青いネオン色に! 観客からも「すごーい!」という驚きの声が上がり、前代未聞の“光輝く”初日舞台挨拶は、大歓声の中、終了した。
映画情報
「疾風ロンド」
全国大ヒット公開中
出演:阿部 寛、大倉忠義、大島優子、ムロツヨシ、堀内敬子、戸次重幸、濱田龍臣、志尊 淳、野間口 徹、麻生祐未、生瀬勝久、柄本 明
監督:吉田照幸
原作:「疾風ロンド」東野圭吾(実業之日本社刊)
脚本:ハセベバクシンオー、吉田照幸
配給:東映
(C)2016「疾風ロンド」製作委員会
「疾風ロンド」作品サイト
http://www.shippu-rondo-movie.jp/
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