ボブ・ディラン 遂に重い腰を上げる

2016年10月13日(木)「アメリカ伝統音楽にのせて 新しい詩の表現を創造した」としてノーベル文学賞を受賞したボブ・ディランが、遂に重い腰を上げた。

11月5日から英ロンドンのハルシオン・ギャラリーで開催される自身の絵画展についての英デイリー・テレグラフ紙のインタビューの中で、ノーベル賞の受賞について「信じ難いことだ」、第一報を受けた時は「驚いたよ。すごいことだ。そんなことは誰も夢にも思わないだろう?」、授賞式に出席するかどうかについては「勿論さ。可能な限りね」と語った。また、これまで沈黙を守っていたことについては「でも、今はここにいるだろう?」と語り、それ以上は何も説明しなかったという。

このインタビューではノーベル賞の件だけではなく、絵画展について、曲と絵画との関係、ビル・クリントン元大統領に贈った鉄製の作品についてなど幅広く語っており、その最後に今後のことについて聞かれたところ、ボブ・ディランらしい「名言」でインタビューを締め括った。

「やりたいことはたくさんある。インディアナポリスのサーキットでレーシングカーを運転してみたいし、NFLのフットボールの試合でフィールド・ゴールを決めてみたい。野球で時速100マイルの球を打ってみたい。でも自分の居るべきところはわきまえておかなければならない。自分の才能を超えたところに存在するものがあるかも知れないからね」

「やる価値のあるものというのは時間がかかるものだ。100の悪い曲を書いてやっと1つの良い曲が書けるものだ。それに、予期せぬ犠牲をたくさん払わなければならない。好もうと好まざろうと、その過程は自分独りで進むもの。自分だけの運命の星を追いかけなければならないのさ」(デイリー・テレグラフの記事内のボブ・ディランのその他のコメントについては、ソニーミュージックのボブ・ディランページへ)

ノーベル賞のオフィシャル・サイトでも公式にボブ・ディランが受賞するということを発表している。スウェーデン・アカデミーのサラ・ダニウス事務局長にボブ・ディラン側から連絡があり、賞に関して「私が賞を受けとるかって?勿論だ」、「ノーベル賞のニュースを聴いて言葉もない」「とても栄誉なことでありがたく思う」と語ったとのこと。ノーベル文学賞の授賞式はスウェーデンで12月10日行われる。

11月23日にはボブ・ディランの“フォークからロックへの転換期”1966年の伝説のライヴを収録した36枚組のボックス・セット『ライヴ1966』と2枚組『リアル・ロイヤル・アルバート・ホール』が発売となる。

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